Saturday, July 6, 2013

Another Earth

邦題:アナザープラネット というややこしい作品
邦題もアナザーアースでいいじゃん。
という訳で、タイトルを見たとたん思い浮かんだのがバクマンの「二つの地球」。
宇宙に地球と全く同じ星があって、住んでる人間もまるっきり同じ、という設定。
どんなSF冒険活劇かと思って見てみたら、中身は全然違った。

もうひとつの地球の住人とオリジナルをめぐって殺りあう話ではない

順風満帆な人生を送っていた女子大生ローダが自分の罪に葛藤するお話。

ある日飲酒運転で事故を起こし、2名の命を奪ってしまったローダ。
出所後も罪の意識に悩まされて生きていた。
そんな時、世間を騒がせていたのは空に浮かぶもうひとつの地球の話。
ローダはもうひとつの地球に行くことができたら、人生をやり直せるかも…なんて考えていた。



映画を見終わって、正直
ん?
ってなった。

なぜローダがもう一人いるの?
2つの地球が元々全く同じで、お互いを確認し合ったところから2つの地球は同期しなくなった。
アナザーアースが発見されたのが、ローダが事故を起こす前。
だからもうひとつの地球に行けば、ローダは事故を起こしてなくて、
死んだ二人は生きてるかも?
だから被害者の男性にアナザーアース行きのチケットを譲った。

ここまでは分かった。
ローダは男にもとの人生を取り戻してあげたかったんだよね。

で、僕の結論は、ローダの選択は「逃げ」だったと思う。



男のことを考えてみよう。
もしかしたらアナザーアースでは妻と子供は生きてるかもしれない。
でももし生きていたとしても、あっちでは男と妻と子供が3人で暮らしてるわけで。
その目の前に男が現れたら3人はどう思うだろう?
そう考えると男が救われたとは考えにくい。

男の人生が少しでも良くなるように、と思ってチケットを渡したのは嘘じゃないはず。
だけど、それで罪の意識から解放されたい、という思いも心のどこかにはあったはず。
でもローダは男に許されたわけじゃないし、物事の本質は解決してないと思う。
だから結果的にローダの選択は「逃げ」となってしまったんじゃないかと思う。

最後に目の前にもうひとりのローダがいたのも、それを表してるんじゃないかと思う。
ローダは事故を起こさなければ、順風満帆な大学生活を送っていたはずなんだから、
こっちの地球に来る理由がない。
彼女がもうひとつの地球に行きたいと思ったのは、
「あっちなら、人生をやり直せるかも」と考えたから。
つまりアナザーアースの彼女はあっちでも事故を起こし、
人生をやり直すためにこっちに来たんじゃないかと思った。

そうなると、どっちのローダも救われないよね。
元の地球のローダは罪の意識から解放されたと思ったのに、
目の前には罪から逃げ出そうとした自分がいる。
あっちからこっちにきたローダは、罪から逃れようと思ってこっちに来たのに、
目の前には男にチケットを譲った自分がいる。

葛藤の末にたどり着いた答えなのに、目の前には真逆の答えが示される。
この映画が言いたいのは、
「自分が犯した罪からは決して逃れることはできない」
ってことなのかなと思った。

ちょっと暗い解釈になっちゃったなぁ。



でもネットでいろんな感想を見たら、またわからなくなってきたかも。

心に引っかかったのがローダが入院している清掃員のおじいちゃんに
「自分を許して」と語りかけるところ。
おじいちゃんはきっと過去の罪に対して、戒めとして自分を罰することで、
罪と向き合っているのだと思う。
そんな彼にローダがかけた言葉が「自分を許して」ということ。

そうなると彼女も自分を許すための方法として、
男にチケットを譲ることにした、ということだろうか。
でも自分を許してハッピーエンドと考えると、最後のもうひとりのローダがどうしてもわからない…



もういっかい見たら、感想がまた変わりそう。
そしてローダ役のブリット・マーリングが可愛かった。

そんな映画だった。
僕から以上。

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