Saturday, June 22, 2013

頑固なじいさんが、グラン・トリノみたいな男らしい生き方をする話。




って言うと聞こえはいいけど、妻を失ったウォルトの生活はどこか虚しい。
息子には施設に入るように勧められたり、孫にはもしウォルトが死んだら車の所有権は誰のものかと尋ねられたりと、家族のあいだに確執ができている。

そんな彼の生きがいは、愛車のグラン・トリノ。
ピカピカに磨いてビールを飲みながらグラン・トリノを眺めるのが、彼の楽しみ。

一方彼の隣には、モン族のスーとタオの一家が暮らしている。
スーは気の強い女の子、それに対しタオはどこか頼りない男の子。

彼らにはチンピラの従兄弟がいて、彼はいまいちパッとしないタオを「男」にしようとそそのかす。
その「男」になる条件というのが、隣にあるグラン・トリノを盗む、ということだった。

そんな人たちが絡み合うお話。



ちなみにウォルトの愛犬のワンちゃんが従順で可愛い。
ご主人様のことを考えるワンちゃんの図。
名前はデイジー。
ウォルトの性格からしてきっと他人の家に預けられたことなんてないだろうから、
ご主人様が帰ってこないってことをなんとなくわかってたんじゃないかな?

ご主人様の葬式に向かうタオとスーを見送るデイジー。
このワンちゃんが愛しくてしょうがない。

頑固一徹


この映画で印象的なのが、復讐に燃えるタオに対し、ウォルトが勲章を授けるシーン。
この勲章は、ウォルトが戦争で敵国に攻め入り、一人だけ生き残って作戦を成功させたことに対する勲章。
きっとウォルトは、なよなよだったタオが成長し、「復讐する」というまでに勇気を持つことができるようになったこと、そして生き残れというメッセージを込めて、タオに勲章を授けたんじゃないだろうか。

生きて戻れるかどうか、という問いに対して「だから渡すんだ」と答えたところを見ると、生き残ることが大切ってことなのかも。

そしてウォルトが立てた作戦が、単身丸腰で特攻。
スーとタオが傷つかないように立てた作戦がこれだろう。
もし相手を皆殺しにできなければ、またスーとタオが報復を受ける。
そうならないためには、目撃者の多いところで自分が無残に殺されれば、チンピラどもは法の裁きを受けるだろうというもの。

結局ウォルトは家族との確執がなくなることなく死んでしまったけど、
彼なりのやり方で彼なりのケジメをつけた。
そういうところがやっぱり頑固で、でも己の信念を貫くところはかっこいい。



ハッピーエンド、とはいかず、心のどこかに引っかかりを残すものの、ウォルトの信念をもった(ただ頑固なだけ?)生き方に天晴れと言いたくなった。
問題が全て解決したわけじゃなくて、チンピラが出所してきたらどうしよう、とかスーの顔の傷は消えたんだろうか、とか不安に思うことが幾つかある。
でもそんなところとか余韻とかを味わうのが作品の楽しみ方なのかなとも思う。
僕から以上。

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